土地分筆登記とは
土地を複数に分けて登記簿上で別々の地番にする手続きのことを、「土地分筆登記」といいます。
この登記を行うことで、それぞれの土地を個別に売買・相続・建築などに活用できるようになります。
分筆登記を申請するには、まず土地全体を正確に測量し、隣接地の所有者と境界を確認する必要があります。
この境界確認を含めた測量を「境界確定測量」と呼び、分筆登記の前提として重要な工程です。
こんな方におすすめです
- 土地の一部を売却・譲渡したい方
- 相続によって土地を分ける必要がある方
- 宅地と農地を分けて、課税対象を明確にしたい方
- 建物建築に伴う接道条件の確保(セットバック)をしたい方
- 共有名義を整理して単独所有にしたい方
登記までの流れと必要書類
登記までの流れ
STEP
土地全体の測量
分筆前の土地全体を正確に測量し、境界線を図面上で明確にします。
STEP
境界確認
隣接する土地の所有者と境界線の確認を行い、確認書を作成します。
STEP
登記書類の準備
委任状や確認書など、登記に必要な書類を整えます。
STEP
登記申請
法務局に登記申請を行い、完了までの対応もサポートします。
必要書類の一例
- 登記申請委任状(当事務所で作成します)
- 隣地土地所有者と土地境界を確認したことを証する書面(境界確認書又は筆界確認書)
- 市町村と官民境界について確認したことを証する書面(道路境界確定証明書など)
※案件によっては追加書類が必要な場合があります。
申請権者
分筆登記は、原則として「表題部所有者」または「所有権の登記名義人」が申請できます。
土地が共有の場合は、共有者全員の同意と申請が必要になります。
登録免許税について
分筆後の土地1筆につき、1,000円の登録免許税がかかります。
例えば、1筆の土地を4筆に分けた場合は、1,000円 × 4筆 = 4,000円となります。
登記手続きにかかる期間
境界確定測量を含めて、おおよそ1ヶ月半~3ヶ月程度が目安となります。
土地の状況や隣接地の確認状況により前後する場合があります。
過去の費用事例
- ケース①:
道路境界の確定+隣接地権者との境界確認調査+地積更正登記を併せて実施
→ 平均費用:約55万円 - ケース②:
道路境界は測量済み。隣接地のみ確認+地積更正登記を併せて申請
→ 平均費用:約42万円
※ 上記事例は2~3宅地程度を分筆する場合の目安です。個別条件により異なりますので、詳しくはご相談ください。
